初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

理事長・園長のちょっと言わせて

物理学者の言ったこと

物理学者とはホーキング博士のことだ。先日ホーキング博士は地球の寿命はあと100年と言ったということを書いたが、それは物理学的にそうなるのか、それとも恐ろしい病気が地球を襲うのか定かではないけれど、意外と内部の体制の在り方によって地球の人間社会が瓦解してしまうのではないか。残るのは全くの未開地に住む人間ではないか。彼らには欲はなく、他人を落し込むような悪さもしない。自然は生活の知恵として崇め怖れを持っている。そこには環境保全なんて言う言葉もない。自然と人間が一体化している。文明は多分必要最小限のものだろう。

ホーキング博士は、欲望の渦巻く地球が自然発火して自らが内部崩壊してついには互いが殺しあって結局滅びていくのではないか。そんなことを示唆していたのかもしれない。私は世界を恫喝して自分の思うように動かそうとしているトランプがどうしても好きになれない。それに尾っぽを振っている日本の態度にも少なからず嫌気がさしている。私は好きなことをさせて戴いて生きてきたし、若くはないからどうなってもかまわないが、私のところにいる若い教師はどうなるのか。そして子どもたちの将来は?そう考えると心配事は海の真砂のごとしだ。

財務省の国民を欺く不祥事といい、日大の大人たちの言い草といい、末期的症状ではないか。多少の救いは加害者となった日大の学生の態度である。正義を伝えるのに怖れない態度は見上げたものである。日本ではまだアベノミクスがどうだのと、経済効果に拠り所を求める政策やら言動が幅を利かせているが、本当のところそんなちっぽけな話どころではないだろう。永久に日本国民が生き延びるにはどうしたらよいだろうかの議論が必要だ。現在の幼児教育の対処療法や、高等学校無償化の問題、消費税の問題、これらはすぐに行き詰る問題だ。いつまでたっても国民は幸せになれない。

大人の生き方が投影される

今の日本の政治の在り方は幼児教育から義務教育高校教育まで全てが対処療法であって、今決めたことが10年後や20年後にそのまま残るのかというと、そんなことはあるまいと思う。考え方によってはその都度社会の価値観が変化して行くたびに変えていけばよいということで対処療法は一つの方法で仕方のなおことだと考えられなくもない。しかしそれは為政者のすることでも賢人の考えることではない。

今世界の大きな流れは米国の強い保護主義が恫喝とともに小国は混乱されようとしている。理念のない日本もそれに脅かされている。国際的な取り決めも横暴な米国によって無視されていく。なんといっても経済も軍事も世界のナンバー1であるから、これにたてつくことは一国の命運にかかわってくるから、正義を盾に議論しても相手が乗ってこなければどうにもならない。本来このようなことは許されてはならないことは当然である。

もしも日本の国の政治も皆さんの家庭もこれから先経済一辺倒の考え方で生きていくとしたら、永遠に心の安らぎを覚えることはないだろう。何故ならよほどの賢者でもない限りは己の欲望を抑制することができないだろうから、井戸や池の水は枯渇することはあっても人の欲望は枯渇することがないから、大海よりも深いのが人間の欲望なのだ。この欲望から早めに離脱する知恵を持った者が勇者であろうし賢者である。

経済への貪欲さを植え付けられた子供は不幸せである。死ぬまで安らかな人生を得ることはできないだろう。本当の人格者は自分の生活のためにとか、自分のために金儲けをするという人はほぼいない。衣食足りて礼節を知るという諺があるけれど、有り余るものを私たちは持っているが、それに気づこうとはしないで、もっともっとと言って自分を苦しめているのだ。この辺でパラダイムシフトと言ってもいい意識の変革が必要だ。子どもたちの将来のために。

子どもたちが私たち大人を観ている。幸せになるためには色々な道がることを今まで生きてきた大人たちの知恵で方向を上手に伝えられれば良い。私の学校はそのようなことを発信していかなければならないのではないか。何故勉強をするのかという問いに皆さんはどのように応えるのであろうか。学校は詰められるだけの知識を詰めて、それが人生のスキルとなるというのでは無責任ではないか。その知識を人類のために使うことを教えてあげられないと学校の役割にはならないのではないか。

幼稚園は子供の楽園

両園ともに世界に恐らく一つであろうリヤカーの免許証が一人一人に手渡された。ただでもらえるわけではない。リヤカー運転試験があって、園庭いっぱいに白線で道路を描き、自動車教習所と同じように、S形もクランクもあり、最後にはバックで車庫入れもある。白線を踏まないように教えてもらった通りに懸命になって運転をする。子どもにとっては自分が立っている位置とリヤカーの内輪差などがあってその感覚が結構難しい。前に二人、後ろに助手のような役割の子が二人、乗客が二人の6人構成で出発する。そういえば二日前に幼稚園に巣を作った燕が5羽巣立っていった。

2台のリヤカーを動かし交互に試験を受けることになるが、途中でつっかえてもだれも文句を言ったりはしない。うまくいかないで戸惑っている前のリヤカーの子がうまくいくまでじっと待っている。忍耐がいるとかではなくて、子供の世界では当たり前のことなのであろう。悠久のあるいは無量の時間が子供達には与えられている。無事に車庫入れが終わって試験官である私の前に来ると、大きな声で名前を呼び『ゴーカーク!』と私が叫ぶ。同時に子どもたちはにんまりとする。

免許証をもらえた子どもたちは得意そうに早速帽子に付け、写真の貼ってある側を意識してすれ違う人に見せつけるように得意がっている。それはそうだ。なんといったって免許証は年長さんのステイタスなのだから。とはいえ生まれて初めての試験というものにぶつかって、なかには憂鬱になった子もいるのではないかと思うけれども、何でもやってみなければわからない。ちなみに両園ともに欠席者なしである。

日大のアメフット部は学生日本一になったけれど、中身は全くお粗末である。今回の危険行為についてコーチや監督は学生一人に責任転嫁して挙句の果てに雲隠れだ。教育機関に身を置くものとして恥を知るべきである。学生の方が全く潔くて好感が持てる。人生は長いのだから、堂々と胸を張って生きていってほしい。日大の記者会見でもかつて共同通信の記者をしていたという者が司会をし、傲慢不遜な態度である。もうこれでは学生が可哀そうである。情けない日本の隅にある一コマではあるけれども、日本人として恥ずかしい。

米朝首脳会談は結局流れてしまった。うまく言って困るのは中国だし、だから中国は何のコメントもしない。思う通りである。会談をしても中国の後ろ盾を確信した北朝鮮に、トランプはそれをよしとはしないシグナルだろうし、北朝鮮にもう一度考えるチャンスを与えた。今一度日本海に第7艦隊を出動させれば北は米国の本気度が分かるだろう。そうなると拉致問題も解決するだろうが、それこそ戦争へ突入する危険も高まる。日本は対岸の火事というわけにはいかない。拉致問題を解決するには強大な軍事力しかない。日本人の殆どの人がそう感じているけれど、平和裏に解決なんてありっこない。

 

日本周囲で起こること

全くの予想に過ぎないが、北朝鮮の居直りのような強気に出ている背景には、中国との何らかの確約があってのことだ。あくまでも現体制を保障するとトランプは言っているけれども、通常兵器しか持たなくなった北朝鮮は国内向けに説得力を欠く。南北の軍事境界線はどうなるのか。核なき戦争を始めるかもしれないが、そんな時日本はどうするのか。多分ギリギリのところで米国が北朝鮮に攻め入った時、その時は中国が北朝鮮に派兵して米国を食い止めるみたいなことも話し合っているはずだ。そうでなければ一度震えあがった北朝鮮が米国の虎の足を何度も踏みつけられるはずはない。

南北戦争が起こったら韓国の難民は済州島までにして、日本の国内に入れないようにできないだろうか。あの国とは絶交したほうがよい。当然スワップだの漁業協定などはもってのほかで、そのくせ日本の魚は買わないとまだ言っている。友達だって約束を破ったら、その次からはあえなくなるではないか。

それよりも最悪のシナリオが、米国と中国が地上戦でも始めたら日本の国は最前線となる。そうならないようにどちらにも最高の結果をもたらす会談にしてもらいたい。戦争回避には最大限の努力をしてもらいたいし、併せて拉致被害者家族にも最高の喜びを伝えてあげたら最高である。そんな会談を世界が望んでいる。

怪しくなってきた米朝会談

拉致問題などは日本の問題だから日本が率先して行うべきだが、相手がそれには応じようとしない。中国は軍備を増強して米国にならって覇権を唱えようとしている。北朝鮮は中国へ行って、核の全廃は中国自身の米国に対するカードを失うことになることを言葉巧みに伝え、核を撤廃するような素振りを見せつけるだけで、経済制裁から逃れようとしている。中国と北朝鮮は必ず密約があるだろう。北朝鮮は中国にすり寄って米国の脅しを正面から受けて、自分の強さをアピールしているがこの後が大変だ。

米国の外交は恫喝外交で軍艦外交だ。人を説得させるのには愛情と恫喝の二通りしかない。米国のトランプ大統領は主に恫喝を使って相手を説得させるというより屈服させている。力によって相手をねじ伏せているのだが、こんなことは長い歴史を見ればそんなに長くは持たない。どこかにひずみができて誰もが米国の言うことは聞かなくなる。エルサレム問題も無用の危機を生んでいるが、アラブ世界を敵に回すことになるだろう。日本は自分の意志を持たない世界の笑いものになるだろう。このまま米国に従属するのか。

それでは日本はこれからどのように生きていけばよいのか。極端かもしれないが憲法を変えて軍隊を持ち、自分の国は自分で守ることを宣言し、外国軍隊を日本国内から出ていってもらう。これにはどこの国も反対はしないだろう。その上であらゆる国と不戦条約を交わす。不戦条約をするなら軍隊はいらないだろうと思われるが、そうではない。軍隊を持っているから条約が締結できるのだ。今の日本は独立国家ではない。米国という大虎の威を借る狐である。これでは誇り高い子どもが育たない。基本がだめだからすべてが駄目である。空しい限りだ。

米朝会談が空振りに終わったら、その後の日本はどうなるのか。また米国大統領に泣きすがることしかできないではないか。自民党や今の国会議員の責任ばかりではない。日本国民に対しての一番の加害者でもあり被害者は日本国民である。