初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

2016年5月の記事一覧

世の中が変わる

大学受験ばかりではなく、米国の大統領が仮にトランプ氏がなったとしたら対岸の火事では済まされないだろう。中国は大歓迎だろうし、南シナ海のシーレーンをどのように確保していくのか。大丈夫だ日本は何とかなるという人がいたら、納得のいくような説明が欲しい。自分のところは何も起こることはないというような正常性バイアスをかけて、何の根拠もない安心感を持っている日本人は地球規模では異端である。戦後の太平のムードから眼が覚めない。目が覚めないというより考えが及ばないのかバイアスが強すぎるのかもしれない。

トランプ氏が今まで言って来たことを実行に移すとしたら、安保条約を縦にしたって弱い国が強い国にどんなに大声で騒いでも無視されて終わりだ。国際社会が黙っていないだろうと言っても、過去に何度も条約など破られている過去から学ばなければならない。国際条約なんて言うものは、平和な時代の産物であって一旦緩急あればそんなおめでたいことなど言っていられない。弱い国は集団自衛をしなければ強国に食われてしまう。欧州にはNATOがあって、集団安保体制が確立されているが、日本は米国が守らないと言ったら一体どうなるのか。その議論を一刻も早くしてほしいものだ。

私が死んだ後の社会は混沌としたものになるだろうと20年後を予想していたけれど、言論に節操のないトランプ氏が大統領になって、今まで言ってきたことを実現するとなるとあと5年もしたらこの社会は右往左往することになる。日本政府はトランプ氏の側近とコンタクトを取って、もしもの場合に備えているはずだ。それができなければ危機管理などできるはずもないだろうし、ガバナンス能力に疑問を持たなければならない。日本の経済力で何とか生きてきたあの韓国でさえ平気で日本を裏切ってしまう。国際社会なんてそんなものだ。

一番厄介なのは中国である。いまだに中国資本と化を頼って日本の経済人が儲けをたくらんでいるけれども、彼らは日本を弱体化させるのに一翼を担っているようなものだ。文化大革命で追放された鄧小平が復帰して、中国は覇権を求めないと断言したけれども、現在やっていることはというと、600年前に南沙諸島を行き来していた中国の商隊がそこを寄ったというだけで、南沙諸島は中国の固有の領土であると言ってはばからない。偉大な中国に朝貢せよと言っている。こんな時代になっては小手先の教育論などは通用しない。間に合うかどうかは分からないが心底強い子を育てなければならぬ。