初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

とんでもない者

オーム真理教もとんでもない者だったけれども、9人も人を殺した殺人気がまだこの世の中にいた。想像を超える神経の持ち主なのは確かだが、どのように育ってきたのか榊原セイトと同じく心理学者にとっては興味のあるところだろう。何故そうも簡単に人を殺 せるのだろうかという、人と狂気の分岐点は何なのかということが知りたいのだ。幼児期の発達心理から犯罪心理学まで幅広い分野で犯罪者の生い立ちを追っていくだろう。人を殺すという決断はどのようにして芽生えるのか、知りたくもある。

人を殺すという行為にいたるまでの心理も大切だが、死にたくなるという自殺願望の心理にも困ったものだ。せっかく生まれてきて、親に育てられて、簡単に死なれたら親としてはやるせないどころか、気が狂ってしまうような苦しみを味わうことになる。犯罪心理はさておいて、この世の中を希望を持って楽しく生きられるようにしなくてはなるまい。手放しでもしっかりと育つ子はいる。そういった子に限って明るく楽しい生活を送っている。そのキーとなることは『認められている』ということに尽きるだろう。

それは親が思っているだけではだめで、口に出して子どもがそれを理解している状況を作らなければいくら認めていると言っても、子どもには通じない。認めていないことと同じだ。まず子どもが自分を大切に思われていると感じること。いつも自分が必要であると思われていることを感じていること。良く感謝されたりしていることが大切だろうと思う。大切なお子さんだから、大切なように育てなければならない。