初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

サバイバル

幼稚園二園の年長さんと初等学部の児童とでサバイバルを行った。10時40分には初等学部の校庭に全員が集合し、まずは対面式を行い、初等学部の児童と幼稚園の園児3~4名で一つのパーティを組み、そのパーティを初等学部の児童が責任を持って遂行するという形で行った。ぽちゃぽちゃ顔の1~2年生も今日の顔は少し力が入った。

コース作りは学校の周囲を回るという案もあったが、陸の孤島のような僻地であってもたまには車も通るので、幼稚園の子ども達と一緒では危険が増加するという心配もあり、校内に作ることにした。手作りの大型滑り台の前から、講堂の裏を通り理科室の前を抜けて、大きな山の山登りをし山を下る。オアシスの前を通りUターンをし、くじら川の橋を渡り、駐車場の前を通り馬小屋の前を通って元のスタートの位置までを1周とした。その距離800メートルを3周する。

幼稚園の子たちは力いっぱい走ることができるが、初等学部高学年児童は幼稚園の子たちを心配しながら走らなければならないので、少し欲求不満が残ったかもしれない。けれどもそんな素振りも言葉も出さずに、食事が終わるまで幼稚園の子どもたちの面倒を見てくれた。食事の熱いうどんを食べる時も、幼稚園の子ども達に先を譲ってくれたし、おつゆを入れるときにも心配そうな顔をしながら見守っていてくれた。幼稚園の子は最後まで伸び伸びと遊ぶことができたし、初等学部の児童の優しさがずいぶんと引きたった一日だった。

最後にこれは書かなくてはなるまい。幼稚園の子が座りこんでしまって、先に進めなくなってしまったが、初等学部の子は先に進むことよりも、懸命にその子の状態の状況判断をしようとしていて、無理に立たせようとせずにずっと待っていた。もう他の子たちは2週目を終わろうとしているときである。私はその子をうっとりとして見ていた。このような子たちに囲まれて育ったら、心の優しい立派な子に育つことは間違いない。