NEW 園長ブログ
気持ちの切り替え
大人でも子どもでも、気持ちの切り替えが上手な人と苦手な人がいる。
私が以前、尊敬している人から受けたアドバイスは、「自販機で飲み物を買う時、選ぶのに時間がかかる?かからない?気持ちの切り替えと、さっと選ぶのは比例しているんだよ」
当時私は、気持ちの切り替えがサッとできることを目指していたので、そのようにしてみた。
やってみて思ったのは、迷わず選ぶということは、瞬時に自分の何かを捨てる作業をしているということだ。
亡き夫によく「グズグズが好きだな!」とからかわれていた私にこのアドバイスは非常に役に立った。
今、お母さん達は苦労してないかな?
我が子に、次の行動に移させたいけど、なかなかその遊びがやめられないという時、子どもが自分で切り替えられなければ、積極的にアドバイスしたり助力することはとても効果があると感じる。
もし困ることがあれば遠慮なく園に相談してもらえたらと思っています。
AI
将来無くなっていく仕事は?と今までずいぶん話題になった。
コンビニも店員さんがいなくなり無人になるだろと予想されてきたがそうは見えず、進んでいるにしても超スロースピードだろう。
思いに反してクリエイティブな仕事にそれが表れているという。
例えば漫画も小説も脚本もデザインもAIが行う現実がもうあるのだろう。
知人に、チャットGPTを使ったことがあるかと聞くと数人の若者が経験していて「やっぱり便利です」と答えたその表情にどこが後ろめたさを感じた。
私達が行っている教育はAIにとって代わることが難しいと思うから、答えた知人は、私がそのようなことに反対する意見を持ち、便利さは教育には不要と思っているかもとおもんばかってくれたのだろう。
しかし、AIの話を聞くほどに、これからの不確実な時代を生きていく目の前の子ども達に必要であれば、是非使いこなせ、わけもなく活用できるようになってほしいと思っている。
しかし、何度も思うし何度も伝えたい事だが、「非認知能力を伸ばすには、幼児期と小学校低学年までの間にどれだけ遊んだかが重要」であるから幼児期の教育にそれを取り入れるという事ではない。
遊びの時間を保障するために、色々と工夫していきたいと思っている。
このことが初等学部も幼稚園も保育園にも関わっている多くの方と共有できるように取り組みたいし、世間にも周知されて行けば良いな、その為に自分で何が出来るかと思うこの頃だ。
好奇心
3月に近所の小学校を卒業した6年生が来てくれた。
お母さんからは
「あおば台で好奇心を育ててもらってその後にすごく役立っていて、、、とても感謝しています!」
勉強面一つとっても、『これはどうしてこうなるのだろう?』という発想から色々な知識を得ることにつながり生活を豊かにするのだろう。
好奇心から「生きる意欲」は高まってくると思う。
自分の話で申し訳ないが私自身YouTubeとの出会いで、どれほど世界が広がったか知れない。
YouTubeには、電磁波の危険性にさらされたり、快楽中枢を刺激するためにやめられないという問題面もあるが、いったんそれは横に置くとして、知りたいことがどんどん広がったり深まったりして『ありがたい。ラッキー!』という気持ちがあふれる。
書物、YouTubeなど好奇心を満たすものが無限にあるのが”今”という時代だ。
人類の発祥には諸説あるが以前脳科学者の方の話で記憶しているのは、
”アフリカにいた人類前の猿人(原人?)が人類に進化したのは、ある日地殻変動が起きて、「何事か?」と好奇心を抑えられなかったほうが、森を飛び出したのが人類の始まりとなった”というものだ。
好奇心は人間の本能だから、それが育たないとしたら環境だろう。
子ども達のためにそんな環境(人、モノ、時間)を整えてあげたいと思う。
何と悲しいこと
新学期早々にこんな話題は辛すぎるが、今一番思っていることなので聞いてほしい。
「2022年における15~19歳の死因の約半数が自殺」との話は、受け止めるには辛すぎる。
母親の胎内で10か月過ごし、その間には母子でしかわからない意思疎通があるだろうし、その後、手をかけ目をかけしながら育った子ども達のうち、そのような人生の終わり方をする子がいると思うと悔しい。
何とかならなかったのかと思う。
私の話にはたびたび登場する「OECD(経済協力開発機構)」だが、15~19歳の年代で死因のトップになっているのは日本のみという。
また15~24歳では、38か国中男性9位、女性7位だそうだ。
きっと、小さなうちから主体性と当事者性がそなわれば、自己肯定感も高くなり青少年のこの悲しい数値も変わるだろう。
だから、子ども達のために是非とも「自己肯定感」を幼稚園と小学校で育んでいきたいと切に思う。
卒園式
卒園式のこと。
あの日はとても不思議な一日だ。
いつも自由に伸び伸びと過ごしていいる子ども達に、厳粛な雰囲気を味わってもらうそんな日だ。
子どもは敏感に大人の気持ちに気付く。卒園式もそうだ。
しんみりとした大人の気持ちに触れて涙ぐむ子もいる。
式が終わりお別れの会になると、たかが外れまるで最後の時間を惜しむかのように心が躍っていた。
主体性を身につけ、他を思う心を持った子ども達に育った。
ご家庭での子どもの様子が幼稚園でも引き続き保障されたということだと感じる。
あとは、これから塚原学園全体の課題としたい「当事者性」を育てて生きたたい。
来年度からのことを考えると身が引き締まるしそれにもましてワクワクしている。