初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

2012年4月の記事一覧

始まった!

初等学部の新学期が始まった。それぞれの顔を早く見たかったが、思った通りはちきれんばかりのエネルギーを蓄えた顔が勢ぞろいした。クラス担任の紹介をし、新しくなるファミリアの仲間を決めて、新しい1年生をどのように迎えるかをみんなで考えているようだった。私たち年寄りと違って、この時代の1年と言うのは歓びに比例して大きなものである。許されることも増えてくるけれど、果さなければならない義務や使命もあるはずだ。自分を振り返りながら着実に前に進んでいこう。

それにしても、何ときれいな顔をした子どもたちだろうか。男の子は見るように見ればりりしくもあるし、坊ちゃんとしているようにも見える。知的で聡明な雰囲気は男女ともにある。このような雰囲気を壊さないで、自由に大きく羽ばたいていってほしい。それにはまず、何よりも冒険を沢山しなければならない。冒険は何も未知の探検ばかりではない。例えば、創造的なものを創作したり、多くのものに挑戦し、失敗を重ねることが必要だろう。

とにかく今日は、元気な笑顔が見れてそれだけで満足。

新学期

いよいよ新学期が始まる。明日からは初等学部で、次の日からは幼稚園が始まる。初等学部も幼稚園も万全の用意をして子ども達を待っている。皆それぞれに進級して、一年大きくなって新しい自分の立場に挑戦していくことになる。喜びと不安と期待に満ちた初日になるだろう。そんな心の中を大切にして、私たちが彼らの重要かつ素晴らしいサポーターであることを自覚して、ともに楽しい生活を作っていってあげたい。春休みの間、先生たちはずいぶん忙しく動いていたようだったけれど、私には長かった。

この期間を利用して、グアムのセントジョンスクールに行き、昨年の6年生がお世話になったお礼をしてきた。それに来年度のお願いを含めてきたのだが、快く承知をして頂いた。このように書いていると、なかなか外国語も達者に聞こえるけれども、実は、私の言いたいことを単語を連ねて話して、後は聞いているだけのこと。聞いているけれども相手が何を話しているのかは全く理解できない。時々分かる単語が出てくると、ニコニコして頷く。これだけのことだけれども、交渉は100パーセントうまくいっている。

終始ニコニコしていたのが良かったのかもしれないが、ああいう場合はそうするしか他に手段がなかった。一緒に食事もしましたが、例のごとくビーフ定食見たいのを頼んだけれども、ケリー先生のと私のとが違う。同じものを頼んだつもりだったのに、指を指したところが一段違っていたようだ。少し残念だったけれどもそれでもニコニコして、何だかわからない話にも時々頷く。そんな光景を、私のことを分かっていて誰かがビデオにでもとっていたら、全くの笑い話だ。来年泊まるホテルはここがいいと、そこへ案内してくれたがなかなか立派なところで、そこは少し無理かなと思う。

斎藤隆氏が現代語訳に直した「学問のすすめ」を全部読み終わった。福沢諭吉には興味があったので、抵抗もなくすらすらと読むことができた。さすがに一万円の肖像になるだけのことはあると、つくづく思う。あの当時には国家を憂うものが山ほどいたろうに、私心なく大局的に見通す眼力のある人間はそれほどいなかった。諭吉は、なるほど聖徳太子と肩を並べるだけの凄い人物である。慶應義塾も大変な苦労をなさって立ち上げたけれども、経営に行き詰まり、ときには呆然としたこともあったらしい。私なんぞはまだまだヒヨコだ。