初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

2017年6月の記事一覧

子どもたちの将来を思う

幼稚園では『わくわくの会』で、学校では第1回目の『学校説明会』が行われた。幼稚園の方は大勢の保護者が来るから何の心配もなく保育者の好きなように任せている。色々な趣向を凝らして子どもたちが目を見張るような、もっといたいと感じられるようなものを考え出している。とても創造力の必要なものだ。毎回違ったものを考え出しているので全く感心させられる。

学校説明会は、私は校長を辞めたからほぼ出番はないなと思っていたけれど、出席していて何も話をしないなんてことはあってはならないことと思い、最後に私の話す時間を作って戴いた。保護者の前で一番効果的な話は、卒業生の進路の話で、しかも優秀な中学校や高校にどれだけの子どもたちが行ったかということが一番良いというのを知っている。私のところの子どもたちは、合格した中学校を言えば確かに優秀な子が多い。しかしそれが人生の大きな担保になりうるのかと思うとき、『いやそうではあるまい』ということになってしまう。だからそんな軽々しいことは言ってはならないと思って、学校建設以来封印してある。

そんなことよりも、人柄を醸成されていく過程の子どもたちの生活状況をつぶさに伝えた方が何よりもいいのではないかと思っている。これは子どもたちをよく見ていないと話すことは出来ない。テストの結果だけを言うならたやすいものだ。しかしそこには人生でもっとも大切なものは現れてはいない。例えば中学校や高校での成績やどこの大卒などは、長い人生の中でそれほど重要なことではない。最後の最後まで語られるのは、その人の人柄や生きてきた人生のエピソードである。

昨日のオアシス開きで学校の子どもたちの写真をアップしたけれど、写真に出ている子どもたちばかりではなく、あの写真の中には子どもたちの内面の素直さや真摯な態度が現れているけれども、そんな子どもたちに幸せな人生を送って欲しいと願わずにはいられないではないか。この学校には大きくなった中学生を含めて、あのような子ばかりいる。額に鉢巻きをさせて、難問奇問は必要ないではないか。それは彼らが自走することだ。必ずそうなることを信じている。