初等学部の理事長で、幼稚園の園長でもある港先生の熱い想い

2010年4月の記事一覧

初等学部のPTA総会

昨晩の雪が朝方にはうっすらと積もっていた。4月に入って今頃に降る雪など私の記憶にはない。この異常な天候。きっと今日の授業参観と総会を天地創造の神までもが一緒になって喜んでおられるのだろう。お陰で1週間前に満開になった校庭のど真ん中にあるサクラの花びらが落ちない。しっかりと額に収まっている花びらが、とてもけなげだ。そして力強い。

 

サクラの花びらを「力強い」と表現するのはおよそ私が初めてだろう。サクラはその花びらが暖かな春風に揺られて、さらさらとはらはらとゆったりと舞う姿がどうにも日本人の情緒にぴったりと合う。散り惜しむ人間の心の姿がサクラの木の下で行われる酒盛りなのであろう。サクラ散るわびしさを、酒盛りで押し隠してしまう心はとても恥ずかしがり屋だ。これが大和心のウィットだ。

 

あのサクラのこと、ずっと山桜と思っていたがどうも違う。ソメイヨシノではないことは確かなので近くにいる人に聞いてみたが、その名を知っている人はいなかった。なんとも負けず嫌いがいるもので「山桜とソメイヨシノの中間」と言う答えを出した。本居宣長は、古事記をその当時の読み方で編纂した国文学者であるが、山桜を評して「敷島の大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花かな」と詠った。語尾の「かな」が入ると字余りであるけれど、わたしはこのように暗記してしまった。知る人ぞ知るこれが土浦市の町名の由来である。

 

ずいぶん総会の話からそれてしまったが、総会が今終わって職員室の席に座ったばかりである。前段は総会までのウォーミングアップである。昨日幼稚園の父母会の会長のご挨拶についてコメントしたばかりだが、初等学部の前会長に今回の会長のお話もなかなか心がこもっていてとても優しさを感じるものであった。私は事務長から今年度初等学部の児童数と名前の入ったリストを頂いたとき、感激と感謝で思わず手を合わせてしまった。今でも仏壇のところにそのリストが置いてある。生涯忘れはしない。

 

会長のご挨拶は、まだ始まったばかりの初等学部だから、みんなで力を合わせて児童数を増やして楽しい学校生活を作っていこうと言うものだ。私の挨拶は、全クラスの子どもの様子を感じたままに保護者の皆様に伝えようと思って話し出したところ、時間超過で短縮を余儀なくされた。非常に残念である。話して聞かせたいことと、ホームページに掲載することとちょっと違う気がするけれど。子ども達のことをもっと話したかった。